ある日、突然自宅に訪れるNHK。テレビがない家庭やアンテナの立っていない家にも訪問し「受信料を払ってください」と強引な取り立てをすることでも有名。
最近では「NHKの受信料を払わないとどうなるかわかってますか?」と脅しまがいの恐ろしいセリフを言い放つ地域スタッフもいると問題になっています。ネット上には悪い噂やしつこい取り立てに関する話題も拡散されています。
そんなNHKの受信料を払わないとどうなるのでしょうか?またNHKの受信料を払わない場合、どうやって断る方法が正しいのでしょうか?
目次
NHK受信料は払わないとどうなる?
NHKの受信料はNHKと契約をした人だけが支払う義務になっています。そのためNHKと契約をしていない人は受信料を払わなくても問題ありません。
NHKとの契約は訪問してきたスタッフと結ぶ人が大半です。訪問スタッフから説明を受け、受信規約の同意をした上での契約となります。この一連の流れを経ていなければ契約はしていないことになります。
よくNHKの訪問スタッフの中には、こんな話をする人がいます。
実はこれは訪問スタッフの大間違い。テレビを視聴できるもの(テレビ、パソコン、スマホ、携帯電話など)を持っていても契約をしていなければ支払う必要はありません。
ただし同居している人(家族や同棲相手)、家を譲り受けた人、代理で住んでいる場合、家主やその家族がNHKと契約をしている可能性も考えられます。もし自分以外の人がNHKと一度でも契約をしていれば受信料の支払い義務があります。
NHKの受信料は世帯契約になります。そのため知らない間に家族や元々住んでいた人(※戸籍が同じ人間に限る)が契約をしていれば、契約した本人がいなくても支払いを要求されます。
また二世帯住宅の場合「二軒分のNHKの受信料を払わないといけない」という訪問スタッフもいます。そういったときは、半額条件の受信契約を新たにしなければいけません。この契約を結べば、かならずNHKの受信料を払わなければいけないことになるので注意をしましょう。
NHK受信料を払わない状況が続くと恐怖の督促が待っている
契約をして、NHKの受信料を払わない期間が長期的に続くと過度の督促が行われます。毎日訪問スタッフが訪れたり、支払督促が裁判所から送られてくる可能性もあります。4年以上の滞納があれば財産を差し押さえられるケースもあります。
またNHKの受信料は地上波のみを受信できるテレビの「地上波契約」と衛星放送(スカパー、ケーブルテレビなど)を受信できるテレビの「衛星契約」の2種類があります。前者の地上波契約は2ヶ月2,520円〜2,620円と金額的にあまり高くありませんが、後者の衛星契約は4,460円〜4,560円と少しお高め。
この金額の滞納を続ければ、恐ろしい金額になる可能性もあります。最悪の状態を招く前に「払えない」と思ったら早い段階でNHKの契約解除を行いましょう。
NHK契約解除手続き方法
- NHKの受信料窓口(0120-151515)に電話をかける
- 契約解除の手続きを行う
- 折り返しかかってくるNHKからの電話に出る
- 放送受信契約解約届を郵送してもらう
- 放送受信契約解約届が届いたら情報記載、捺印。コピーを取る
- 放送受信契約解約届を1週間以内に返送
- 契約解除
NHKの契約解除は少し手間がかかります。また途中で折り返される電話は、スタッフによっては脅しのような言葉を使う人もいるそうです。一つ、一つの作業に集中をして失敗しないようにNHKの契約解除手続きは行いましょう。
NHK受信料を払わない!最強の断り方

今回はNHKの契約をしていない前提で、受信料を払わないための断り方を紹介します。
1.払う意思がないことを伝える
NHKの受信料を払わないためには払う意思がない、契約する気がないと伝えることが一番です。しかし単刀直入に「払いたくない」「契約したくない」と言っても、相手は簡単に食い下がりません。

このように無茶苦茶なことを言い出す人もいます。彼らも契約が報酬につながるため、必死に強引なセールスを行います。場合によっては、言い方がキツく脅しのような話し方をする人もいます。
しかしここで怯んではいけません。「受信器具を持っているか?」と聞かれたら下記のような説明ができるようにしてください。
受信器具 | 理由説明 |
テレビ | テレビは持っているがDVDやYouTube再生用機材として使っている。テレビアンテナは持っていない。今後も買う予定はない。 |
テレビアンテナ | テレビアンテナは持っているがテレビは使わない。テレビの使用用途はDVDやYouTubeの再生がメイン。今後はテレビアンテナを廃棄する予定。見たり、利用する予定はない。 |
携帯・スマホ | 持っている携帯電話(スマホ)にワンセグ機能は搭載されていない。搭載されていても使う予定がない。現在も一切使っていない。 |
パソコン | パソコンでテレビ放送を見ることはない。動画を見る場合は、DVDやYouTube、Netflixなどの視聴のみ。今後もテレビ放送を見る予定はない。 |
はっきりと「テレビを見る予定はない」と言い切ることがポイントです。
NHK受信料を払わない、契約を結ばない意思を強く表示できれば大半の訪問スタッフはこの時点で食い下がり帰ってくれます。しかし守銭奴や強引な人は、ここまで伝えても詭弁で通そうとしてきます。
そうなったら「帰ってください」とハッキリ言いましょう。
NHKの契約は双方の同意がなければ結ぶことはできません。片方が強引に契約を押し付けた場合、それは強要になります。もし「帰ってください」と伝えたあとも粘るようであれば警察を呼ぶ覚悟もしましょう。強引で無理な取り立ては迷惑行為です。不退去罪でもあります。厳正な処罰を与えてもらう必要もあります。
あまりにも強引な取り立てや契約強要が行われたら「今警察を呼びます」と言って玄関をロックしましょう。そして通報してください。悪質性の高い取り立てをしているNHK訪問スタッフは、地域に目をつけられている可能性もあります。警察側も相手を探しているケースが多いので、かならず通報をして警察に相談をしましょう。
またNHKの受信料を払わないとわかった時点で自宅に乗り込もうとする訪問スタッフもいます。

突然上がり込もうとしてきたら、その時点で警察に連絡をしてください。強引に自宅に上り込む行為は不法侵入です。これは立派な犯罪になります。絶対に家には上げないように注意をしてください。
また最近はNHKの訪問スタッフを名乗る犯罪者も増えています。そういった人たちは、このような手口で強引に自宅に上がり、犯罪を犯します。自分が怪我をする心配もあるので、相手が怪しい行動を起こしたら玄関の扉を締めましょう。
もし自宅にNHKを名乗る怪しい人物が来た場合は、身分証明書の開示を事前にお願いしましょう。本物のNHK訪問スタッフは、首から身分証明書を下げています。そして名刺も持ち歩いています。身分証明書の開示をお願いしても拒んだり「名刺を切らしている」と言い訳をする人は、すぐに追い払うように気をつけてください。
2.家主が不在
- 家主が不在なのでわかりません
- 家主が帰ってくるまで何も言えません
- 家主ではないのでお金は払えません
- 家主ではないので勝手に契約もできません
このように家主が不在と言い逃れる方法も便利です。
訪問スタッフの中には、NHK受信料を払わない人に強引な取り立てをしても意味がないとわかっている人もいます。そういった人たちに無駄な営業をさせないためにも、家主がいないと言って取り立てを中止させましょう。
どんな場合でも家主でない他人が勝手に契約を結ぶことはよくありません。これをNHKの訪問スタッフも理解しています。そのため家主がいないとわかった時点で「お戻りはいつになりますか?」と聞いて立ち去るケースがほとんどです。
戻りに関しても「わかりません」「多分夜中ですね」と言えばOKです。家主の休みを聞かれる場合もありますが「いつ休みかわからないです」と適当に答えればOK。NHK訪問スタッフもそこまで無理やり追いかけるつもりがない人がほとんどです。深く考えずに答えましょう。
3.居留守をする
NHKの受信料を払わないと心に誓っている人は、思い切って居留守をしましょう。インターフォンが鳴り玄関に人立っていても、対応しない、扉を開けないように徹底しましょう。NHKの訪問スタッフも応答のない自宅の前に何時間も居座ることはしません。「本当にNHKの受信料を払わない」と心に誓っているときは、居留守が一番有効です。
またNHKの訪問スタッフには特徴があります。
- 申し込み書類の入ったカバンを持っている
- 手にはタブレットを持っている
- 顔写真入りの身分証明書を首から下げている
彼らはNHKから業務委託されている地域職員です。上記の特徴がルールになっているので、絶対に従っています。
服装はビジネス・フォーマルなスタイル。グレーや水色の作業着を羽織りながら下はスーツを着用している職員もいます。私服やTシャツで訪問をしている人はいないので、そういった人が来たら「怪しい」と思ってください。
訪問に訪れる時間帯は地域によっても異なりますが基本は日中から夜の19時頃までの時間帯。担当地域の在宅者が多い時間帯を見極めて回っている訪問スタッフがほとんどです。
居留守を使うと心に決めている人は、どんな場合でもインターフォンの対応前に相手の容姿を事前チェックするように心がけましょう。ドアスコープを見る、インターフォンのモニターを確認する、この2点がポイントです。
NHKの受信料を払いたくない!巻き込まれたくないときは「帰ってください」

もしNHK受信料を払わないと誓っていても、訪問スタッフが何度も来てしまう場合。思い切って「帰ってください」と言いましょう。
日本の刑法130条には、上記のような原文が載っています。ここに書かれている通り不当な理由がないのに人の家に侵入、退去しなかった人は罰せられます。警察に連れて行かれれば一発アウトです。
突然自宅に訪れ「NHKの契約をしてください」と言われた直後に「結構です。帰ってください」と伝えても相手が退去しなければ、法律は適用になります。「帰ってください」と何度も繰り返し伝えても、帰らない場合は「警察を呼ぶ」と伝えてもOKです。
自分の身を守るためにも、面倒で厄介な相手と関わらないように「帰ってください」と、早い段階で言えるように心がけましょう。
また法律では下記の2点も定められています。
- 協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない
- 放送の受信を目的としない受信設備又はラジオ放送(音声その他の音響を送る放送であつて、テレビジョン放送及び多重放送に該当しないものをいう。第百二十六条第一項において同じ。)若しくは多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。
これは「テレビがある場合はNHKとの契約義務がある」しかし「NHKを見る目的でない場合は契約義務はない」という内容。
そのため「テレビがあるからNHKと契約をしろ」という訪問スタッフの意見は一理ありますが、見る目的でなければ契約をする義務もないことも事実です。この点をしっかりと覚えておけば「もしも」のときに、きちんとした対応ができます。
NHKの受信料を払わないためにも、上記の点には注意をするように心がけましょう。
そして「帰ってください」という言葉を筆頭に面倒なトラブルにならないようにしてください。