年金が払えないときは「免除」という選択肢が良い3つの理由

年金が払えない!そんなときは未納ではなく免除を!

年金が払えないとき、困った経験はありませんか?

  • 収入がないので年金が払えない
  • 年金の支払いで給料が残らない
  • 支払い用紙や督促の電話が頻繁に届くがお金がない

こんなときは督促や自動引き落としを無視し続けるのではなく、免除手続きを行いましょう。

年金免除とは?

保険料を納めることが、経済的に難しいとき 収入の減少や失業等により保険料を納めることが経済的に難しいときの手続きをご案内します(保険料免除制度・納付猶予制度)。 … 保険料の免除や納付猶予が承認された期間は、年金の受給資格期間に算入されます。(引用元:日本年金機構

その名の通り年金を免除できる手続きです。国が正式に定めている方法です。

  • 所得が少ない
  • 失業期間中
  • 震災・風水害等の被災者
  • 生活保護受給者
  • 怪我や病気で働けない
  • 無職・ニート
  • 事業の廃業後
  • 学生(※学生納付特例制度)

上記のように何らかの理由があれば年金を免除できます。

学生の年金免除は「学生納付特例制度」を利用しなければいけません。家族の方の所得の多寡は問わず制度は受けられます。住民登録をしている市区町村役所、役場の国民年金担当窓口へ足を運び、申請を行いましょう。

年金免除には種類がある

年金が払えないときに役立つ年金免除制度。この制度は、5種類のタイプがあります。

  1. 全額免除
  2. 4分の3免除
  3. 半額免除
  4. 4分の1免除
  5. 納付猶予制度

年金が払えない人の状況(所得)に応じて、タイプが割り当てられます。

国民年金は年度ごとに変わりますが

  • 平成27年度 月1万5590円
  • 平成28年度 月1万6260円
  • 平成29年度 月1万6490円
  • 平成30年度 月1万6340円

1万6900円×改定率の支払いが定められています。

全額免除

前年所得が下記の計算式で計算した金額の範囲内であれば全額免除が可能になります。

(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

扶養親族のない人は、収入に換算すると122万円以内。(※給与収入のみ)障害年金受給者も全額免除の対象になります。仕事をしていない、現在ほとんど収入がない人は全額免除になる可能性があります。

4分の3免除

こちらも全額免除と同じで前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であることが条件です。

78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

4分の3免除対象は4090円を支払うことになります。

半額免除

全額免除、4分の3免除と同じで前年所得が計算した範囲内であることが条件です。

118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

半額免除は8170円を支払います。

4分の1免除

こちらも前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内でなければいけません。

158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

4分の1免除は1万2260円を支払います。

納付猶予制度

納付猶予制度は50歳未満のみが対象者になります。

本人及び配偶者の前年所得が一定以下の人に対し、保険料の納付を猶予する制度であり、申請に基づき適用されます(世帯主の所得は問いません)。10年間は追納が可能です。当該期間は、年金の受給資格期間には算入され、未納扱いとはなりませんが、追納がなされない限り老齢基礎年金額の計算には反映されません。当該期間中に障害となったり、死亡した場合には、障害基礎年金または遺族基礎年金が支給されます。(引用元:日本年金機構「納付猶予制度」

納付猶予制度も他の免除と同じで前年所得が下記の計算金額範囲内でなければいけません。

(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

上記の条件をクリアできれば年金の免除は可能です。

年金免除されなかった!年金が払えない!ならば直接交渉!

税金免除の条件を満たせなければ申請をしても審査落ちします。もし審査に通らなければ「年金が払えない」辛い思いをするに違いありません。

そこで年金が払えない、免除されなかったときの裏技を紹介します。

その方法は直接交渉です。

住民登録をしている市区町村役所、役場の国民年金担当窓口に出向き、支払えないことを伝え直接交渉しましょう。

年金が払えない
年金の免除申請の審査に落ちてしまいました。今ある年金、今後支払わなければいけない年金を払えません。どうしたら良いでしょうか?
年金窓口担当者
今現在、お仕事はされていますか?
年金が払えない
仕事はしています。給料が少なく生活を送るので精一杯な状況です。
年金窓口担当者
ご家族はいらっしゃいますか?もしご家族がいらっしゃれば、代わりに支払いをお願いできませんか?
年金が払えない
両親は田舎で暮らしています。一緒に暮らしていません。そのため両親に支払いをお願いすることは難しいです。

このように支払いをする余裕はないが支払う意思はあることをアピールして伝えましょう。交渉次第では納付猶予制度が受けられたり、いろいろな解決案を教えてもらえます。収入がなく辛い状況の場合は、合わせて相談をすると解決策を教えてくれることも。

どんなに年金が払えない状況でも督促や支払いを無視するのではなく、かならず相談をしましょう。

年金を支払う意思があると伝えたうえで相談をすれば差し押さえは逃れられます

年金は無視を続ければ差し押さえされる

厚生労働省が紹介している通り、督促にはいくつかの段階があります。最初の段階で最終催告状が届くことはありません。しかし督促を無視し続ければ、財産や給与が差し押さえられてしまいます

差し押さえの対象は家族や同居人の財産も含まれます。そのため家族や同居人に年金が払えないことを秘密にしている人は、確実にバレます。また本人でない人たち「支払いの義務はない!」と拒絶した場合でも連帯納付義務者(世帯主や配偶者)からの差し押さえが法的に許可されているため、無意味。車やブランド品、家電、家具…いろいろなものが持ち去られます。

また近年、強制徴収取組月間の対象条件が厳しくなっています。2018年度は7カ月以上未納で対象という厳しい状況に。今後はさらに条件が厳しくなり、国が本気の取り立てを行うことが予想されています。とくに所得額1,000万円以上の家庭は、国税庁へ権限が委任されるケースが多く、悪質性の高い滞納者として扱われます。

厳しい処罰を受ける前に「年金が払えない」と思ったら、まずは免除申請。その後に審査に落ちてしまったら相談に行きましょう。この手順を行えば完璧です。

年金が払えないときは免除が良い3つの理由

年金は未納ではなく免除申請をした方が良い理由は、差し押さえを防ぐため以外にいくつかあります。

免除期間中の年金は将来貰うことができる

免除期間中の年金は将来貰うことができます。これは全額免除の場合でも同じです。支払いをしていなくても、きちんと年金を貰えます。

ただし貰える年金額は少なくなります。当たり前ですが、正気に満額まで支払いをしている人たちの方が受け取れる金額が大きいです。これは仕方ありません。

とはいえ、免除を受けている期間中の年金が貰えることは嬉しい話です。年金は将来のための貯蓄です。65歳を過ぎた後、25年間の中で年金が受給されれば生活は豊かになります。

国が二分の一負担してくれる

免除期間の保険料は減額されます。この減額分は国が負担してくれます。全額免除の場合は二分の一ではなく全額国が負担してくれます。

もちろん障害年金・遺族年金を受給するときも免除手続きを行っていれば、スムーズに受けられます。(※直近滞納なしなどの条件あり)

年金がやっぱり欲しいときは免除期間分の保険料を後払い

先ほども説明した通り、年金を満額まで支払った人よりも免除を受けた人は貰える額が少ないです。しかし将来を考えたとき「やっぱり年金が欲しい!」と思う人もいると思います。

免除・猶予期間中の年金は10年間さかのぼって支払いをすることができます

そのため将来的にお金に余裕ができたら一括返済するのもOK。年金の支払いを再開するタイミングで未納分をプラスして支払うこともできます。支払い方は年金機構または窓口で相談できます。

年金が払えない歴が長い!そんなときは「貰えない」可能性あり

過去に「年金はちゃんと支払っていないと貰えない」という話を耳にした経験はありませんか?

実は2017年の夏頃まで年金を受給するには25年間は納付を続けていなければいけないという条件がありました。しかし法改定により最低10年以上の納付歴があれば受給されるようになりました。

一番大切なことがあります。それは、老齢年金の受給資格。現制度では、原則として保険料納付期間が10年ないと老齢年金を受給できません。年金保険料を9年間納めていても、老齢年金は1円も支給されないのですよ。この受給資格がとても重要なのです。

この受給資格期間は2017年9月までは25年ないと老齢年金を受給することができませんでした。2017年8月に法律が改正され、2017年10月からは、保険料を払った期間が10年以上で受給できるようになりました。(引用:マイナビニュース「未納は損!まだまだ納付率が低い年金」

60歳までの間に10年間、納付をする必要があります。もちろん免除期間も納付していることになります

今後年金が貰えない可能性は?

年金といえば…

  • 将来、貰える保証がない
  • 国の借金返済に使われる
  • 若者は損をするだけ
  • 年金は払うだけ無駄

このような話を耳にした経験も多いと思います。

実際に先日の東洋経済では年金カットに関する記事がピックアップされ、話題になっていました。

65歳以降の在職老齢年金は、厚生年金がカットされる基準が46万円以上と引き上げられるため、一般的なサラリーマンには、あまり影響がありません。なぜならば、老齢厚生年金の平均的な受給額は、月10万円程度と言われるなか、65歳を過ぎてもなお36万円以上の給与収入を得られる方は限られているからです。従って、今回の政府の見直し案を、「問題解決をしなければならない時期はすでに過ぎている」と評する人たちもいます。

しかし、それはあくまでも一般的なサラリーマンの場合であって、経営者のように給与額が高いまま生涯現役で仕事をする場合、「在職老齢年金」の影響で、年金を受給する権利を行使することなく生涯を終える方もいます。大和総研の調べによると、現在、65歳以降も年金が支給停止となっている人は約28万人もおり、その支給停止額は約3000億円にも上るそうです。(引用元:東洋オンライン「お金持ちは年金をもらえないという逆差別」

年金が払えない人たちだけではなく、お金に余裕がある人たちでも「将来年金が貰える保証がない」と言っています。これでは年金を支払う気持ちがあっても、不安になります。

SNSには年金に対するマイナスな意見がたくさんあがっています。このような意見を見ていると年金が払えない状況の人は、支払わなくても良いのでは?と心が揺らぐ可能性も考えられます。

しかし年金は支払い続ければ将来かならず貰えるものです。

年金は国と国民の約束です。年金は”将来の生活を支えるための貯金を国が代わりにやっている”だけです。盗んだり、勝手に使う可能性はありません。もしそういった問題が起これば、大問題です。年金は安心して支払いを続けましょう。

また「どうしても国民年金は信用できない」という人は、個人年金や銀行積立を行う方法が良いでしょう。個人年金とは保険会社や銀行の提供する商品。自分で積立を行うものです。

どんな場合でも将来のために、余力を蓄えておいて損はありません。まずはできることから一つずつ解決をしていきましょう。

また国民年金は20歳を超えた大人の義務です。「年金が払えない」と思った時点で、かならず年金機構や住んでいる地域の役所へ相談に行きましょう。未納や放置をし続けることは絶対によくありません。最悪の場合を未然に防ぐためにも、連絡や相談をいれましょう。

Share this:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)