【困窮回避】生活保護を受ける5つの条件

生活ができなくて苦しいとき…誰もが一度は考える「生活保護」について。今回は生活保護を受ける条件、貰える金額などを詳しく紹介したいと思います。

生活保護の条件は?誰でも受けられる?

まず生活保護には条件があります。

生活保護制度は、生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています。(出典元:生活保護|厚生労働省

生活保護は厚生労働省が述べている通り、生活に困窮している人が最低限の生活を送るために支給されるものです。そのため働いて給与を受け取っている人、家族に養ってもらえる環境にある人など、一般的な生活を送ることができている人は受けられません。給与が少なく、生活費が少ない、毎月の支払いや借金に苦しんでいるだけの人は受けられない可能性があります。

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では、具体的に生活保護が受けられる人や条件はどのようなものになっているのでしょうか?

生活保護を受けられる人や条件の規定は、一般的に公開されていません。そのためお金がなくて辛い生活を送っている人でも規定を満たせず、生活保護が受けられないという問題が起こっています。今回は元厚生労働省役員の方と東京の福祉事務所で働く方のお話を聞くことができました。

生活保護を受けるための条件

まずは生活保護を受けるための条件についてです。下記の条件に当てはまらなければ、生活保護を受けることはできません。

  • 世帯収入(※同じ世帯に住んでいる人全員)が最低生活費用以下
  • 車、家などの財産を売って得た収入や相続したお金、保険金、年金、失業保険、手当などの収入がない。ある場合は、その金額だけで生活が送れていない
  • 預金、保険、土地、家、車、現金などの財産を所有していない
  • 援助してくれる人がいない(家族や親族)
  • 怪我や病気が原因で働けない
  • 上記の証明を書類提出できる

普通に生活をしていると、これらの条件をクリアするのは意外と困難。

26歳シングルマザー
若い頃に親の反対を押し切って出産しました。その結果、家族とは縁が切れました。4年前に旦那と離婚し、今は子供と2人きりです。

子供が小さいので正社員で働けないし、常に生活は苦しい状況。毎月16万円〜18万円の収入はあります。ただ家賃や光熱費、保険代や税金で、お金は毎月1円も残りません。子供を食べさせるので精一杯なので、私は食べられない日もあります。旦那も養育費の支払いをしてくれないので、子供の将来の教育費を貯金する余裕すらありません。

役所へ相談にも出かけましたが「収入があると生活保護は受けられません」と門前払いされました。中途半端に収入がある人は、生活保護が受けられなく返って苦しい生活を送る羽目になるんだと思いました。

このように苦しい思いをしている人がいるのも事実です。また生活保護の審査を受けた人の中には「条件をクリアしているはずなのに、なぜか審査に落ちる」と嘆く人もいます。

生活保護の審査に落ちる理由と条件

生活保護の条件をクリアできているのに審査が通らない。その理由は、下記のような点が大きく関係しています。

  • 10万円以上の現金を所有している
  • 公的制度を使い支給を受けている
  • 借金がある
  • 健康で働くことができる
  • 財産を所有している(持ち家、土地、車、バイクなど)
  • 必要書類提出を拒む(預金通帳、源泉徴収など)
  • 免許証、戸籍謄本などの身分証明書を持っていない
  • 住民票が別の自治体にある
  • 申請内容にウソの情報を記載した
  • リボ払いや分割払いでクレジットカードを使っている
  • 健康体で就職活動を行なっていない
  • 扶養義務者が援助を承諾している
  • ギャンブルや娯楽にお金を大量に使っている
  • 外国籍、外国籍で日本人と結婚をしている
  • 暴力団関係者

実はこれらも生活保護を受ける条件として定められています。この中に一点でも当てはまる項目があれば、生活保護は受けられません。

上記のような生活保護の条件が原因で、審査に落ちた人の中には下記のような意見もありました。

38歳フリーター
生活保護を受けられれば金銭的に余裕が持てると思い申請。どうしてもお金が欲しかったので、申請時の書類に嘘の情報を並べました。その結果、生活保護を受けることはできませんでした。そのうえ嘘情報を書いたことに対して、福祉事務所に非協力的と判断され厳重注意を受ける羽目になりました。時間と体力ばかりを消耗し、何も得られませんでした。
52歳無職
持ち家や土地が辺鄙な場所にあるため、なかなか売れない。年齢や過去の病が原因で働ける場所もない、苦しい生活を少しでも楽にしたい…。そんな一心で藁にすがる気持ちで生活保護の申請をしました。しかし「財産がある」という理由で審査に落ちる結果に。今後も苦しい生活を送らなければいけないことになりました。
29歳無職
扶養義務者が支援を承諾。生活保護を受けられない状況になりました。実際承諾した家族や親戚は、私に1円も支援をしてくれません。家庭の事情で縁が切れているので絶対に支援を頼んでも拒絶されます。役所の人にその話もしたのですが「承諾されたので無理」と言われて泣き寝入りすることに。身勝手な家族や親戚の行動で生活保護が受けられず苦しんでいる人もいるのが現状だと思いました。

彼らと同じ状況に陥らないためにも、生活保護を受ける前に条件は確認をしましょう。また次のような所有の認められていないものは、生活保護の審査前に解約または売却をしましょう。

所有の認められていないもの
  • 10万円以上の預金、現金
  • 株券
  • 投資用口座
  • 仮想通貨(ビットコインなど)
  • 貯蓄性のある保険(生命保険、積立年金、医療保険、学資保険など)
  • 土地や家(住んでいないものも含む)
  • 消費者金融のカード、銀行カードローンのカード

これら以外にも商品券、クレジットカード、高額で売却できるもの(ブランド品、時計、電子器具、宝石、家電、美術品、フィギュアなど)金品を所有していると生活保護が受けられない可能性があります。またスマートフォンやパソコン、タブレット端末は、原則1人1台まで。2台目以上を所有していると生活保護の審査に落ちる可能性も。なるべく1台までに収められるようにしましょう。

働きながら生活保護を受ける条件

前述で紹介した体験談の中には、働きながら生活保護が受けられなかった人の体験談があります。この体験談だけをみると「生活保護は働きながら受けることはできないの?」と思う人もいると思います。

働きながら生活保護を受けるには条件があります。その条件は、憲法で規定された健康的・文化的な最低限の生活が送れていないと判断されることです。最近では「健康的・文化的な最低限の生活」というタイトルで、生活保護受給者や生活課で働く人物の日常を描いたコミックやテレビドラマが話題になりました。そのためこの言葉を聞いてピンとくる人もいると思います。

健康的・文化的な最低限の生活とは衣食住に問題なく最低限の生活ができているか、ということ。働いていて収入がある人でも生活保護の審査をした際に「健康的、文化的な最低限の生活が送れていない」と判断されれば、支給を受けられます。

しかし世帯収入(自分以外の家族や同居人を含む)が最低生活費でなければ、生活保護の受給は厳しくなります。また最低生活費の計算方法は、厚生労働省が発表している「PDF最低生活費の算出方法(H28.4)」を確認してください。

もし生活保護を受けることができければ、下記のような支援も視野に入れて考えましょう。

  • 教育扶助
  • 住宅扶助
  • 医療扶助
  • 介護扶助
  • 出産扶助
  • 葬祭扶助

これらの支援を受けるには、条件が設けられています。状況によっては生活保護を受けるよりも、簡単に条件クリアできる可能性もあります。生活保護以外にこれらの支援も考えてみましょう。また「生活ができない」「お金がなくて辛い」と思ったら、一人で悩まずに役所の生活支援課に相談をしてください。無料で解決のためにカウンセリングをしてもらえます。

生活保護を受ける条件にペット飼育は関係する?

生活保護を受ける条件に「ペットの飼育」は、原則関係していません。今現在、猫や犬、ハムスター、うさぎなどの動物を飼育していても心配はありません。水槽で飼っている亀や金魚、ウーパールーパーなども問題ありません。

ただしフクロウや猿などの高額な個体を飼育している場合は、生活保護の審査時に注意をされる可能性があります。原則、動物の飼育は問題ありません。しかし金銭的に余裕がない人が飼育の難しい個体や希少価値のある動物を飼育するのは、現実的に難しいものです。

大切な家族でもあるペットを没収されることはありません。しかし「動物を飼育できるのか」心配される可能性はあります。厳しい言葉をかけられることもあるでしょう。ある程度の覚悟は必要かもしれません。

生活保護条件クリア後の生活

生活保護の条件をクリア後、受給を受け始めたら、制限のある生活を送らなければいけません。制限のある生活とはケースワーカーに監視される生活です。

ケースワークとは、困難な課題、問題をもった対象者が主体的に生活できるように支援、援助していく個人や家族といった個別に対するソーシャルワークのことである。(出典:ウィキペディア

ケースワーカーとは簡単に説明すると生活保護受給者の生活サポートをする人たちです。

ケースワーカー
今月はどのように暮らしていますか?就職活動は順調に進んでいますか?

このように生活保護受給者に連絡をしたり、突然自宅訪問を行い、不正をしていないかのチェックを行なったりします。そのためケースワーカーに娯楽時間を楽しんでいる姿を目撃され、それが原因で生活保護を打ち切られる人もいます。

生活保護は国民や同じ市町村に住む住民の税金で賄われています。汗水垂らしながら必死に稼いだお金を生活のためではなく、遊びや無駄遣いに使われてしまったら、真面目に税金を支払った人たちから反感を買います。そういった問題を起こさないためにも、ケースワーカーは生活保護受給者を監視し、普通の生活が送れるような支援やサポートを行います。

ケースワーカーは月に数回、生活保護受給者の自宅へ訪問をします。その際に下記のチェックを行います。

  • 贅沢品を所有していない
  • 貯蓄をしていない
  • 車やバイクを所有していない
  • ケースワーカーの指定した指示通りの生活を送っているか

これらの厳しいチェックを行います。ケースワーカーが「違反している」と感じれば、その時点で生活保護は打ち切られます

ケースワーカー
過去に生活保護受給者をチェック中、不正受給している人に遭遇した経験があります。本人は「仕事をしていない」と言い張っていましたが部屋に落ちていた茶封筒の中には給料明細付きの現金がびっしり。どうやら日雇いの高収入アルバイトを訪問日以外、毎日していたようです。生活保護は即打ち切りです。

不正受給は発覚すれば、生活保護はすぐに打ち切りになります。生活保護を受ける人は、絶対に不正受給しないようにしましょう。

また生活保護を受けた人の中には、精神的に苦しい思いを味わった人もいます。

31歳無職
体調を崩して生活保護を受けることになりました。仕事が好きなので、早く職場復帰したい気持ちでいっぱいです。しかし動けないので、今は生活保護で生活をしています。

週1回くらいの頻度でケースワーカーの方が自宅訪問してくれるのですが、それを隣人に見られてしまいました。その後、隣人に会うたびに「ナマポ!」「税金泥棒」「早く働け不正受給者」と暴言を吐かれます。気分は最悪です。理由を説明しても聞いてもらえません。嫌がらせもされました。

ただ実際に人様の税金で暮らしているのは事実なので、偉そうなことも言えません。後ろめたい気持ちでいっぱいになっています。

生活保護は不正受給のニュースなども目立ち、イメージが悪いものです。そのため理由があって受けている人でも、周囲の人たちからは勘違いされてしまい、僕のように嫌な思いをすることも。生活保護を受ける前にある程度の覚悟は持った方が良いかもしれません。

このように生活保護を受けたことが原因で精神的に苦しんでいる人もいます。理由があって生活保護を受けている場合、心無い言葉を浴びせられることでストレスを感じる人もいると思います。あまりにもひどい状況が続けば、ケースワーカーの人に相談をしても問題ありません。一人で抱え込まずに、周囲の人に頼りましょう。

生活保護は、条件をクリアできれば誰でも受けられる支援です。本当に困ったときは、一人で悩まずに頼りましょう。

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